今日は革の復元力をお見せしたいと思います。
革製品を使われている方の悩みのひとつが、傷が気になるということではないでしょうか?
Munekawaで使用しているような植物タンニンなめしの革は、どうしても使用している中で傷がついてしまいます。
ただ革によっては、それをこすったり、揉んだりすることでかなり目立たなくすることができるものがあります。
Munekawaで使用している革もそんな革のひとつです。

(左がMunekawaラインの外側の革、右がold&stillの革)
こちらの写真はキレイな状態の革です。
自然素材ですから、そもそもの牛が持っていた傷がある場合はありますが、後からついた傷はありません。
そして一番多いのが、爪でひっかいてしまった、ひっかき傷。
新品のものにつけてしまったりするとショックは大きいですね...。
今回はわざとなので豪快にひっかきました。
これを乾いた布地で強くこすります。
傷を押しつぶすようなイメージでしょうか...。
すると、ほとんどわからないくらいキレイになります。
もちろん、その傷の深さや付き方によってくるので、必ず戻ってくれるわけではありません。
先の尖った針などの細い傷はもどりにくかったりもします。
ただ普段使用している中で自然についてしまった爪の傷くらいであれば、試してみる価値はあるのではないでしょうか。(*Munekawa製品の革の場合です。他の革の場合、こすった部分が余計に汚れとして目立つものもあります。)
要注意点としては、こすり過ぎるとその部分だけテカってきてしまいます。
実際写真のものもよく見ると、右のブラウンの革は真ん中あたりが少しテカってきています。
ある程度強くこする必要はありますが、必死になってやりすぎないようにお気を付けください。
また、染色されていない生成りの色の革は、特に部分的に色が濃くなるので気を付けてください。Munekawaラインの小物の内側に使っている革などこすらないほうが無難です。生成りは傷が目立ちにくい色なので、余計に色の差が目立ってしまう恐れがあります。
とは言え、長く使えばそれだけ傷はつきます。
そして最終的には傷がついたところでよくわからないくらいになってきます。
ここまできてこそ完成。と言う人もいます。(カラーはグリーンです)
傷は味わいだから気にしませんという境地までいくと本当の革好きと言えるのかもしれません。
とはいえ私も自分で作ったわけではない靴の傷については気にしてしまいますが...。まだまだです。
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今日は「Munekawa」ラインで使用している革のことを書きたいと思います。
普段お客様とお話している中で、最もよく聞かれる質問が「これは何の革ですか?」ということです。
少し詳しい方ですと、「コードバン(馬のお尻の革)ですか?」と聞いてこられる方も多くいらっしゃいますが、Munekawaの定番製品で使用している革は全て牛の革です。
・Munekawaラインの表に使っている、発色が良く張りのある革。(イタリア産)
・Munekawaラインの小物の内側に使っている、きめ細やかな肌触りが特徴のヌメ革。(ベルギー産)
・Old and Stillラインに使用しているしなやかさとアンティーク感が特徴の革。(イタリア産)
主にこの三種類を使用しており、全て牛革です。
今日はこのうちの一番上の革のことについてお話します。
この革は、イタリアトスカーナ州で木の渋(タンニン)等の自然素材を用い時間をかけて製革された植物タンニンなめし牛革(ベジタブルタンニングレザー)です。
革の自然な表情が失われないよう透明感のある染色をし、その後、吟面(革の表面)に高圧アイロンで熱を加える事で革に張りと淡い艶を持たせています。
透明感のある染色と淡い艶がクラッシックな雰囲気を演出している革です。
この革は半裁といって、一頭の牛の革まるまるではなく、半分に裁断された状態で仕入れる形になります。同じ半裁でも、縦に背骨のラインに沿って、裁断する場合と、横に裁断する場合とがありますが、この革は横に裁断した、上側、つまり肩周りから背中にかけての革です。こういったものをショルダー革などと呼んだりもします。
非常に繊維が密なことが特徴で、裁断の時など独特の芯がありつつも、スーっと切れる、独特の感触があります。繊維が細かいことにより、手触りがなめらかで、伸びなどにも強い素材です。
また、とても脂分が多く、表面はしっとりとして手に吸い付くような感覚があります。そのことにより、使い込む中でキズなどがついても、もまれることでキズが目立たなくなることも特徴です。
トラという首回りのシワからくる模様や、細かな傷が多く、色味も一枚一枚必ずしも均一でないなど、作り手としては非常に難しい部分がありますが、それはそれだけ、革という素材を大切にし、その良さを最大限引き出す、無理のないつくりをしている証拠でもあります。
「良い革」とは何か、ということはそれぞれの価値観にもよる、答えのない問いではありますが、多くの方に「良い革」だと言っていただけ、そしてなにより作っている私たち自身が「良い革だなぁ...」と思える魅力的な革です。
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今日はヤットコという道具を紹介します。
「ヤットコ」自体は革関係以外でも物を作る仕事や趣味のある方には馴染みのある道具ではないでしょうか。
一言でヤットコと言っても形は本当に多種多様ですが、Munekawaで使用しているヤットコはこのようなものです。
本来は口金をおさえるためのヤットコなのですが、Munekawaでは、その先端の平らになっている部分に革を貼り付けて、縫製の前に糊付けした部分をさらに強く圧着する作業で主に使っています。(革を貼り付けるのは、製品となる側の革に傷をつけないためです。)
厚みのある部分や、ミシンをかけにくい場所は手で押さえているだけでは、縫っている最中にずれてしまい、取りかえしのつかないことになるのでこの一押しが重要です。
このヤットコは最近グリップにも新しく革を巻きました。
<こちらのブログをご覧ください→スタッフダイアリー>
皮革用工具としてのヤットコだけでも口金止め用、口金入れ用、カシメ用、ファスナー止め用などなどあり、先が細いものから太いものまで、平らなものから丸いものまでいろいろとあります。
様々な作業を、少しでも効率よくやろうとする人間の発想はすごいですね。
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