今日は「Munekawa」ラインで使用している革のことを書きたいと思います。
普段お客様とお話している中で、最もよく聞かれる質問が「これは何の革ですか?」ということです。
少し詳しい方ですと、「コードバン(馬のお尻の革)ですか?」と聞いてこられる方も多くいらっしゃいますが、Munekawaの定番製品で使用している革は全て牛の革です。
・Munekawaラインの表に使っている、発色が良く張りのある革。(イタリア産)
・Munekawaラインの小物の内側に使っている、きめ細やかな肌触りが特徴のヌメ革。(ベルギー産)
・Old and Stillラインに使用しているしなやかさとアンティーク感が特徴の革。(イタリア産)
主にこの三種類を使用しており、全て牛革です。
今日はこのうちの一番上の革のことについてお話します。
この革は、イタリアトスカーナ州で木の渋(タンニン)等の自然素材を用い時間をかけて製革された植物タンニンなめし牛革(ベジタブルタンニングレザー)です。
革の自然な表情が失われないよう透明感のある染色をし、その後、吟面(革の表面)に高圧アイロンで熱を加える事で革に張りと淡い艶を持たせています。
透明感のある染色と淡い艶がクラッシックな雰囲気を演出している革です。
この革は半裁といって、一頭の牛の革まるまるではなく、半分に裁断された状態で仕入れる形になります。同じ半裁でも、縦に背骨のラインに沿って、裁断する場合と、横に裁断する場合とがありますが、この革は横に裁断した、上側、つまり肩周りから背中にかけての革です。こういったものをショルダー革などと呼んだりもします。
非常に繊維が密なことが特徴で、裁断の時など独特の芯がありつつも、スーっと切れる、独特の感触があります。繊維が細かいことにより、手触りがなめらかで、伸びなどにも強い素材です。
また、とても脂分が多く、表面はしっとりとして手に吸い付くような感覚があります。そのことにより、使い込む中でキズなどがついても、もまれることでキズが目立たなくなることも特徴です。
トラという首回りのシワからくる模様や、細かな傷が多く、色味も一枚一枚必ずしも均一でないなど、作り手としては非常に難しい部分がありますが、それはそれだけ、革という素材を大切にし、その良さを最大限引き出す、無理のないつくりをしている証拠でもあります。
「良い革」とは何か、ということはそれぞれの価値観にもよる、答えのない問いではありますが、多くの方に「良い革」だと言っていただけ、そしてなにより作っている私たち自身が「良い革だなぁ...」と思える魅力的な革です。
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