コンセプトは「釣りでも街でも使える」ショルダーバッグ

Caddisが大切にしたコンセプトは「使う人やシーンを選ばない」バッグであること。

釣りなどのアウトドアだけでなく、お仕事・プライベート・旅行など、あらゆる場面で使いやすいバッグにしたいという思いがありました。

そこでイメージしたのが、イギリスで伝統的に使われているスタイルのフィッシャーマンズバッグです。

古くから釣りや狩猟などのフィールドスポーツが盛んだったイギリスで親しまれているバッグで、素朴ながらクラシカルで上品な雰囲気が魅力のひとつ。

その要素をデザインに取り入れ、機能的なだけでなく、さまざまなシーンで使えるクラシカルなバッグのイメージを膨らませていきました。

「長く使うための」素材の吟味

メイン素材となる撥水加工を施した帆布は、水濡れに強いだけでなく、使い込む程に風合いが馴染んでいく素材です。

革に使用しているイタリア産のオイルレザー「マレンマ」も、時間と共にエイジングが楽しめる素材。

気軽に、そして長く愛用してもらえるバッグになるよう、何度も話し合いをして決めた素材です。

アウトドアアイテムでは定番の「Dカン」もバッグのサイドに。

Dカンをはじめ金具には真鍮を使用。

アウトドア・タウンユース問わず便利に使える機能性を重視しながらも上品でクラシカルな印象を損なわないようにデザインしました。

「わずかな違和感」「少しの不便さ」を見逃さない

Caddisも、他のアイテム同様に何度も試作をし、改良を重ねて製作しました。

完成したサンプル品を製作スタッフ本人たちが実際に使ってみて、レビューを行います。

実際に使ってみることでしか得られない気づきを得て、製品に対する理解を深め、さらに良い製品作りに活かしていきます。

中には、完成直前で大きく仕様変更をした部分も。

そのひとつが、ノートPCなどの大きめのものを入れる想定で作っていた背面ポケットの仕様です。

「ポケットの深さがなくちゃんと収まっているか不安に感じる」

「暗い所だとどこに背面ポケットがあるか分かりにくい」

サンプルを使用する中で、製作スタッフがそんな不便さに気がついたのです。

そこで考えたのが「背面ポケットの開口部に緩やかなカーブをつけ、縁にレザーを使用する」ことでした。

レザーでポケットを縁取りすることで、背面ポケットの位置がよりはっきりし、暗い所でも分かりやすくなりました。

また開口部にカーブをつけることでポケットの高さを出すこともできました。

「欠陥ではない。けれど、わずかに感じる違和感」

どれだけそのようなポイントに気づくことができるか。

そして、それをひとつひとつ解消していけるかが、Munekawaの物作りにおいてはとても大切な要素です。

04Named after Elk Hair Caddis

「定番」になるよう願いを込めて

使う人にとって「このバッグがあれば他は必要ない」と言われるほどの定番のバッグになってほしい。

そんな思いで、素材やデザイン、仕様など全てにこだわり、時間をかけて製作した「使う人を選ばない」バッグです。