ブライドルレザーとブッテーロの違いについて | munekawa

2020.06.02 |  革について  | 

ブライドルレザーとブッテーロの違いについて


ブライドルレザーとブッテーロの違いは厳密には色々とありますが、大きな違いは仕上げの段階で、ワックス(蝋)を使うか使わないかという点です。
 
ベースとなるのは同じ植物タンニンなめし革ですが、ブッテーロは、オイルを浸透させ仕上げていくのに対して、ブライドルレザーは、オイルとワックス(蝋)を塗り込み染み込ませ、仕上げていきます。
 
 

ブライドルレザー

 
 
ブライドルレザーには、塗り込まれたワックスが革の表面に浮き出ていて、これを「ブルーム」と言い、ブライドルレザーの特徴の一つとして知られています。
 
それとは別に革表面に油膜があり、それらは使っているうちに馴染み目立ちにくくなります。
 
ブライドルレザーもブッテーロもずぶ濡れになるくらいであれば影響は同じですが、ワックスを使用している分、ブライドルレザーの方が水への耐性は強いとされています。
 
 

ブッテーロ

 
 
傷の付きやすさについては、ブライドルの方が付きにくいです(傷がつかないというわけではありません)。
 
ブッテーロの方が少し傷が付きやすいですが、その分、経年変化についてはブッテーロの方が早く感じられるようになります。
 
 

エイジングしたブッテーロ(カードケース Tuck

 
 
 
ブッテーロは、バッグや財布などの革小物に使うことを目的として開発された革です。
 
一方でブライドルレザーは、本来馬具などに使用されることを目的に開発された革ですが、そのままでは革小物の製作には適していません。
 
そのため、現在、製作に使用しているブライドルレザーは、革財布として加工をしやすいように柔らかく加工されている物を使っています。
 
どちらの革も長く使用する上で、油分の補給が必要になってきますので、メンテンナンス・革のお手入れは大切です。
 
 

ブライドルレザーバージョンのフルレザーペンケース U-shape

 
 
どちらの革にも特徴と個性があり、革としては甲乙つけがたいところです。
 
どちらもそれぞれの良さがありますので、それぞれの個性を参考にしながら、イメージに合うものや気に入ったものを選んでいただけたらと思います。

ページトップへ